重ね煮とは
重ね煮との出会いは衝撃でした。
あるセミナー会場で、昼食時、長机にお椀と、味噌と、わかめと、野菜のごった煮のような物(重ね煮)とポットが置いてありました。自分で一つずつお椀によそって、最後にポットからお湯を注ぐとみそ汁が出来上がるシステムにまず驚きました。そしてその味噌汁を一口戴いた時の美味しさに、本当にビックリしたのです。野菜のごった煮(重ね煮)は、心に沁みる旨味で心身ともに癒されたのです。
これが重ね煮であると教えてもらい、長野県安曇野市で重ね煮を教えていらっしゃる戸練ミナ先生を紹介して頂きそれ以来追っかけ師事し、岡山県で重ね煮のお宿やセミナーを開催されている船越康弘先生のセミナーへも通い、重ね煮だけでなく自然食カフェを開業する礎を作る事が出来ました。
私はアレルギーがあって市販の外食も中食も食べずに日々手作りの食事ですが、重ね煮に出会ってからレパートリーが広がり、前菜からデザートまで様々なメニューを楽しむことが出来るようになりました。重ね煮の魅力は無限です。これから皆様に重ね煮の魅力をお伝えして参りますね。
重ね煮とは?
重ね煮は、マクロビオティックの創始者である桜沢如一先生の弟子である小川法慶先生が考案されました。
その小川法慶先生の弟子である船越康弘先生から小川法慶先生の言葉を頂きました。
①健康になりたい、なろうと考える前に今こうして生きていることこの当たり前に感謝すること。その具体的なわかりやすい手段として重ね煮と言う料理法がある。
②私たちは自然から私たちが生きるに必要なものは全て既に頂いています。その多くが命そのものです。お米や野菜、お魚や肉などそれらの命をいただき私たちの命が存在しています。命あるものから命をいただき私たちは生かされて生きています。
③料理とは天地自然の天理を量りて人の命と自然をつなぐもの。食は生命なり命は食にある。
この時から、自然の恵みに、目の前にあるすべての事に感謝して生かされているこの人生を存分に生きていこうと思いました。そして自分に与えられた料理は、天地の恵を私達の命に代える尊い志事であると確信する事が出来ました。
重ね煮に出会えたご縁に感謝しております。
重ね煮の作り方 順番
重ね煮とは、野菜を一定の法則に従って鍋の中で順番に重ねていく事で、鍋の中で調和が生まれ、最大限に旨味を引き出す事が出来る調理法です。
鍋の下から順番に上に向かうエネルギーの強い食材(陰性の性質を持ったもの)一番上には下に向かうエネルギーの強い食材(陽性の性質を持ったもの)を並べていきます。
私が基本の重ね煮と呼んでいるしい玉は、なべ底から椎茸・玉ねぎ・人参の順番に並べていきます。そして、なべ底と一番上に重ね塩をふります。弱火で45分を目途に蒸し煮します。
これによって、火にかけた後、鍋の中でエネルギーの循環が起こり、心に染み入る旨味を持った重ね煮が出来上がるのです。
重ね煮の作り方の動画をYouTubeにUPしております
こちらからご覧下さい
重ね煮の魅力を科学する
①素材の旨味が引き出されるのはなぜ?
低温でじっくり火を通す事・野菜同士が接触している事・鍋の中で上記が発生して水分が循環している事で、食材に含まれる酵素が、加熱が始まる低温(30度~60度)の段階で活性化され、食材の成分を分解する事で旨味が引き出され、栄養が体内で吸収されやすくなります。酵素の働きセルラーゼ(繊維分解酵素)
野菜の細胞壁を構成する繊維を分解し、食感を柔らかくします。
プロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)
食材中のたんぱく質を分解し、アミノ酸を生成します。このアミノ酸が旨味の主成分になります。
アミラーゼ(デンプン分解酵素)
野菜などのデンプンを分解して糖分を生成し、自然な甘みを引き出します。
味噌や塩麹などの発酵食品を加える事によりされらの酵素の働きでより一層旨味が引き出されます。
②重ね煮が日持ちするのはなぜ?
◎水分が少なく温度管理均一である事で、腐敗菌の繁殖を抑える事が出来る。
◎鍋を密封する事で酸素が少なくなり、野菜に自然に含まれる有機酸(クエン酸や酢酸など)が加熱によって溶け出し鍋内が弱酸性の環境になり、雑菌の活動を押さえる事が出来る。
③重ね煮は柔らかいので介護食や離乳食に向いている?
重ね煮が柔らかいのは、
◎蒸気を活用した調理なので、均一な熱伝導で、細胞内部まで水分が行き渡る。
◎酵素による細胞壁の分解される。
◎細胞間を接着しているペクチンが熱で溶け出すことで、細胞同士がばらける。
◎長時間の加熱で食物の繊維がほどける
以上の理由で、乳幼児や嚥下が難しくなった高齢の方にも召し上がって頂きやすい柔らかさになっております。
重ね煮は、まずい?
重ね煮は、素材本来の味や香りが前面に出る調理方法であり、数種類の素材の味が混じりあうことや塩味が苦手な方には、まずいと感じる事があるかもしれません。
また、以下の調理方法を守られることで、より美味しい重ね煮が出来る事と思います。
◎新鮮な素材を使用し、丁寧に洗う(50度洗いを推奨しています)
◎煮あがりが均一になるよう、切り方を整える
◎しっかり煮あがってから火を止める
◎煮あがり後は、直ぐに鍋からバットなどに移し、柔らかくなり過ぎないようにする
◎仕上がった重ね煮に、少量の塩や醤油等で好みの味付けにする
以上をご参考に、どうぞ美味しい重ね煮にチャレンジしてみて下さい。
重ね煮の作り方動画①
重ね煮の作り方動画②
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